プレゼント……! 嬉しいなぁ。
お花も可愛い。
『ありがとう!』
私はそう手話で言うと、ベルを鳴らした。
「ど・う・いたし……まして」
一生懸命にゆっくりとそう指文字で表してくれた彼にすごく嬉しく感じた。思わず拍手してしまう。
すると、部屋にメイドさんがやって来たので花束と書いておいた【花瓶に活けてくれる?】とメモ用紙も一緒に渡す。
「はい。花瓶にいけてきます」
メイドさんが出て行くと、彼はベッドのそばにある椅子に座る。
そう言えば私、今パジャマだった。
「今日は、髪ストレートで可愛いね」
うわぁぁ……! 哉斗くん、今可愛いって。でも私、今パジャマだし、髪だって寝ていたから絶対ボサボサだよっ!
哉斗くんは優しいから、気を遣って可愛いだなんて言ったんだ……もしかしたら、他の子にも可愛いって言っているのかもしれない。
それはそれで嫌だけど。
「ねぇねぇ」
哉斗くんは手招きする様に手を小さく縦に振って見せた。



