『沙知ちゃん、これ似合うかな……?』


 私は、自分の格好……部屋着に恥ずかしくて浴場から出れずにいた。

 パステルピンク色のキャミソールに、キャミソールと同じ色のショートパンツを履いて、カーデガンを羽織っているいつもならしない格好だ。

 しかも、人前でだし……今から夕食だし。恥ずかしすぎて、無理。


『……めちゃくちゃ似合うから!  きっとこれなら、倉橋くんも惚れなおす!』


 目の前にはそう断言している沙知ちゃん。

 というか、こんな恥ずかしい感じの部屋着なんて知らなかった……メイドに言われるまま鞄に入れちゃったんだよね。

 ちゃんと確認すればよかった……。