そう哉斗くんは言ってしゃがむと、私の頭をポンっと触れた。


「……そばにいてあげる、涙が止まるまでずっと」


 哉斗くんは口を開いた。だけど最初に何を言っていたのか聞こえなかった。

 背中を摩ってくれている哉斗くんの手が温かくて心地よかった。


 私の涙が止まると「バイバイ、また明日」と言って哉斗くんは帰って行った――だが、その後謎の高熱を出してしまった私は2日間彼に会うことは許されなかった。