『おはよう、美央ちゃん』

『哉斗くん、おはよう。今日からよろしくお願いします』

『こちらこそ。じゃあ、行こうか』


 お母さんとお父さんに挨拶をして哉斗くんと一緒に家を出る。


『美央様、おはようございます。私、倉橋家運転手の藍田と申します。学校までの送迎をさせていただきます』

『こちらこそよろしくお願いします』


 藍田さんに車のドアを開けてもらい、エスコートされると後部座席に乗ると哉斗くんは反対側から乗り込む。

 学校まで車で十分ほどで到着し、校門前に車が停車された。先に哉斗くんが降りると、私が乗っている側のドアが藍田さんによって開き哉斗くんが手を差し伸べた。私はその手を取り、外に出ると彼に手を繋がれて校門をくぐる。


『美央ちゃん、哉斗。おはよう』

『海斗くん』

『同じクラスだからよろしくね』


 同じクラスなんだ! 嬉しいなぁ……。


『美央ちゃん、早く行こう。職員室行くでしょ?』


 哉斗くんは私の手を握ると、通学制の職員室へ案内してくれた。