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『仲直り、できたんだね! 良かった、良かった』
沙知ちゃんは『これもおいしいよ』と言って小さなココットに入っているラザニアを差し出した。
『しかも、それ倉橋くんの上着だ』
『哉斗くんが貸してくれて』
私が羽織っているパーカーは、倉橋くんが着ていたものだ。さっき寒そうだからと貸してくれた。
『倉橋くん優し〜! どう? 美味しくない?』
スプーンを置いてから『美味しい!』と伝えた。すると、沙知ちゃんは幸せそうな顔をしてお皿に乗った料理をパクパク食べ始める。
私も持ってきた料理を食べて行くと肩をトントンと触れられ後ろを向くと、哉斗くんがいて隣に座った。
『デザート、いっぱいあったから持ってきたよ』
彼の手にはデザートが盛られていて、キラキラしていた。
『哉斗くん、ありがとう』
『いいよ、美央いちご好きでしょ? いちごのロールケーキがあったよ』
改めて見ると、小さないちごのロールケーキがあった。本当に美味しそうだ。哉斗くんはいつも私に優しくて、修学旅行でもそれは健在だ……さっきまで喧嘩、というか私が一方的に怒ってしまって気まずくなっていたのに全く変わらない。



