【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。



『体調はどう? 熱があるって聞いたけど』

 哉斗くんはベット横にある椅子に座ると私と目を合わせて尋ねる。

『だいぶ良くなったよ。明日は行けそう』

『そうかなら良かった。心配した……連絡つかないし、昨日なんか怒らせてしまったみたいだし』

 そ、そうだった。寂しかったからって昨日、あんな可愛げのない態度とっちゃったんだった……

『考えても、分からなかった。どうして美央が怒ってるのか、俺、恋愛とかになると鈍感みたいでさ……考えても分からなくて、だからってわけじゃないけど焼き菓子を持ってきた』

 哉斗くんは白の可愛らしい紙袋を私に差し出した。その中にはビニールで可愛くラッピングされているクッキーやマフィン、パウンドケーキなどが入っていた。

『俺が作ったんだ……家の料理人に教えてもらいながら、だけど』

『私のために?』

『だけど、体調悪いんだから焼き菓子よりもプリンとかゼリーの方が良かったな』

 そう言った哉斗くんだけど私は心がポカポカになってくる。