そうだ、社長に連絡を――と思ったその時、校長室の放送マイクから五十嵐社長の声が聞こえた。


《みなさんこんにちわ。私、五十嵐医薬品会社の社長をしております五十嵐悟です》


 タイミングぴったりすぎだよ社長……。


《本日付で、里村ももさん。あなたはこの学校を退学にさせていただきます。これは校長と相談し、決定したことです》


 退学の言葉に、「えっ? なんで?」と力ない声が聞こえた