「藍本家と桜園家の祖父同士が親友。藍本家先先代当主は、孫娘を溺愛してるからカンカンだということも」

「で、でもそんなの関係ないって……絶対社長になって私を奥さんにしてくれるって」

「話聞いていた? 桜園家は君を受け入れない。それに、五十嵐社長の溺愛している令嬢にこんな手紙。許されると思ってんの?」


 俺が言ってもよく分かってないのか動揺の色をみせない。というか、特待生組であるCグループは俺の言葉に理解できていない。

 その一方でA、Bグループに属する奴らは動揺や不安の色を見せ里村に軽蔑の目を向ける。まるでこの世の終わりかのように……。


「……五十嵐と倉橋を敵に回すなんて、やばくない?」