「まぁ、頑張れ。応援はしてる」


 海斗に励まされてから毎日五十嵐家を訪れた。だけど会ってはくれなくて、それどころか部屋からも出てこないと聞いた。


「哉斗くん、ちょっといいかな」

「はい、大丈夫です」


 五十嵐社長に引き止められて書斎に案内された。


「そこ、座ってくれる?」


 座るように促されて俺は、茶色のソファに腰掛ける。