『美央ちゃん、彼が来たし私は帰るね』 天野先生はそう言って立ち上がる。 『ありがとうございました』 私はそう手話で言うと、天野先生は哉斗くんに話しかけると何かを2人で話をしている。何を話しているんだろう? 『ここ』 哉斗くんは、椅子を指さす。 『座ってもいい?』 その後にゆっくりと哉斗くんはそう言った。彼の言葉を読み取ると、『うん』と頷き返す。 哉斗くんは、先生が座っていた席に座ると何故か深呼吸を始めた。