「……もう、生きていけない」


 美央ちゃんに『婚約破棄してください』と言われた翌日――俺は、もう死にそうだった。


「もう、哉斗死んでるだろ」

「……っ……」

「で、なんで婚約破棄された?」


 そんなの分かってれば、今頃死んでない。


「分からないのか。彼女に聞いたのか?」

「聞いてない……聞けなかった」