【完】王子様系男子の哉斗くんは、毎日会いに来る。




 それに……声を出す練習をしていることも内緒だ。

『顔、真っ赤で可愛い』

 あれからずっとこんな感じで今も毎日ドキドキしている。哉斗くんが帰ってからも思い出してしまう……甘い顔が脳内再生され枕に顔を埋めるほどに。

 そして、編入試験当日。初めて学校に登校し通信制のスクーリング室に案内された。

「今から試験を始めます。1時間また来ますのでそれまで頑張ってください」

 テスト答案用紙に名前を書き込むと問題を解いていき、1時間は直ぐに終わった。その後10分の休憩を挟み、また1時間試験を受けた。
 それを3回繰り返すと編入試験の全てが終了した。

「お嬢様、学校からお手紙が届きましたよ」

「ありがとう、っ」