放課後の約束。綺春くんのほうからなにかに誘ってくれるのは初めてのことだった。
……いつもわたしが「一緒に帰ろ!」って言って無理やりあとを付けてばかりだったし。
「用事あるならやめとくけど───」
「っ行く!行きます!行かせていただきます!」
「相変わらず勢いがすごいな」
びしっと手を伸ばしてそう言えば、「声でかいよ」と笑われた。言わずもがなキュンである。
「じゃ、放課後」
「ッッッ好き!」
「了解の意味で告白してくるのやめて」
ひらひらと手を振って綺春くんが自分の席へと戻っていく。
思わぬ展開、ハッピーサプライズ。
綺春くんに会えなくてローテーションだった数分前が嘘のように、うひゃーって幸せを噛みしめ、じたばたと身体を揺らして机に突っ伏す。
一部始終を見ていたアオちゃんには、「暴れないで」となだめられた。



