綺春くん絡みでわたしのことを知ってくれていた三船先輩。

アオちゃんとわたしはふたりで行動することが多いから、存在を認識していたそうだ。


元気でパワフルで常にあわただしいわたし(多分三船先輩なりの褒め言葉)と並ぶと、アオちゃんの大人びたクールな雰囲気はある意味目立つ。

どんな子なのか気になっていたらしく、仲良くなりたいとのことだった。


「……まあ、恋那がいいならいいけどさ」

「うん!ありがとう咲くん」



三船先輩は綺春くんの幼馴染だし、悪い人じゃないし。それに、アオちゃんに彼氏や好きな人がいるわけでもない。

だから、「友達」になる手助けはしてもいいかなぁと思ったのだ。




「綺春くんのことでなんか僕が協力できることあったらするから言ってね」


心強い味方ができて、いっそう頑張ろうって気持ちになった。