人を好きになったこと、これが初めてだから全然勝手が分からない。 頭のなかはぐちゃぐちゃ。 怖くて二色くんの顔も見れない。 こんなんじゃ、二色くんに相手してもらえなくて当たり前───… 「木嶋さん、今なに考えてる?」 「っ」 「おれまだ何も言ってないから、勝手に脳内変換するのやめてね」 心の中を読まれた。 反射的にきゅっと唇を結ぶ。雑誌をぱたりと閉じた二色くんは、くしゃくしゃと髪を掻いて、それから落ち着いた声色で「木嶋さん」とわたしを呼んだ。