二色くんと夜のせい





二色くんはクールなツンデレ……いわゆるクーデレってやつだと思ってた。


フキゲンになってるのは、わたしが三船先輩と咲くんに呼び捨てにされているからだって。

わたしが今感じている「もしかして」が本当なら良いのにって思ったから、二色くん本人に聞いたんだ。



「呼び捨て……ホントにしなくていいの?」

「うん」

「わたしは呼ばれたいのに……」

「椿に呼んでもらいなよ」

「ちがうぅうそうじゃなくて…っ」


「……椿と同じ呼び方なんか絶対しないから」




ぽつりと落とされた言葉は、不自然に声が小さくなって聞き取りづらかった。

……なんて言ったんだろう。「え?」と聞き返すも、「なんでもない」とかわされる。

こういう時、大抵なんでもないこと無いのにな。