二色 綺春くん。
同じ人間とは思えないほど綺麗な顔立ちをしていて、高身長で、クールで無気力な男の子。
表情筋があんまり豊かではなくて、いつも何を考えてるかわからない。
口を開けば冷たいことばかりの二色くんだけど、実はわたし以外の女の子と話しているところはほとんど見たことがない。
声をかけてくる女の子たちはみんな二色くんの外見しか見ていないから苦手で、自ら距離をとっているんだって。
ちなみにこれはわたしが二色くんを好きになってから教えてもらった数少ない本人情報。
そんな二色くんが、どうして女であるわたしを突き放さないでいてくれるかというと───…



