二色くんと夜のせい






二色くん、わたしに対して一日何回ため息吐いてるんだろう。知り合ってから今日まで、ため息を吐かれなかった日はないかもしれない。



わたしが平均10回 二色くんに話しかけに行っているので、イコールため息を吐かれた数……イコール二色くんからシアワセが逃げた数。



「大変だ!二色くんから毎日幸せが逃げていっている!でも大丈夫!二色くんにはわたしがいるので!」

「……はぁ」



呆れてる意味のため息。

ため息を吐かれすぎてだんだん、ため息の意味までわかってくるようになった。もしかしなくても二色くんのせいだ。



とはいえ、ため息に慣れるほど、わたしは二色くんと関わって来たということになる。


こうして考えてみると、わたしってだいぶ二色くん一筋。一途な女の子は好感があるらしいけど​───……


「ホント飽きないよね。すごいわ、逆に」





よくわからないけれど、感心された。