綺春――二色綺春くんに幼馴染がいたなんて、半年二色くんのこと追いかけて来たけど知らなかったんだもん。
綺春の彼女……って。
早くそうなれたらいいのにな。
「いえ、あの、彼女……ではないです」
「え、そうなん? でもいつも綺春の後ろちょこちょこ歩いてるよな」
「いえ、あれは彼女になりたいと思いながら雨の日も風の日も愛を叫んでいますがまだ足元にも及ばず気まぐれで弄ばれる日々に生きがいすら感じている段階です……」
「おぉお、すげー喋るねおまえ」
饒舌やん、と笑われたので どうも…と曖昧に返事をした。
委員会の担当の先生はまだ来ないみたいで、周りにいる生徒たちは各々スマホを見たり同じ学年の人と話をしていたので、わたしと三船先輩の声も空気に溶けていた。



