二色くんと夜のせい





隣に座っていたライトブラウンの髪をした一見チャラそうな男の人が、わたしの顔を見るや否やそう言った。

上履きの色で3年生だとわかったものの、その先輩とは知り合った記憶はなかったので、反射的に「はい?」と首をかしげる。



誰だろうこの人は。ラッキーってなんだ。

ていうか、綺春……って、わたしが知ってる「綺春」は大好きなあの人しかいないけど───…




「俺、三船 椿(みふね つばき)。綺春の幼なじみ」

「あ、木嶋 恋那ですよろしくおねが………えっ?」



脳内で考えていたことに答えるようなタイミングで言われ、唖然とした。


口を開けてさぞ間抜けな顔をしているであろうわたしを「その反応ウケんね」と先輩が鼻で笑う。



いやいや、だって。



「二色くんの幼馴染……?」

「そう。俺さ、ずっとおまえと話してみたかったんだ」