二色くんと夜のせい






二色くんはいつもそうだから。


きみを好きになってから、完全に拒否されたことは一度もない。


そういう思わせぶりな優しさをみせるから、わたしみたいなやつに付きまとわれるんだって学んだ方が良いと思うんだけどね。




「二色くんの好きなところ100個いうチャレンジします」

「うわまたなんか始まった」


「そのいーち!鎖骨にほくろがあるとこ」

「……」


「はっ…!違うの、体育の時に見えただけなの!そんな犯罪者を見るみたいな目で見ないで!?」

「……へー」


「あ、今『こいつはダメだ終わってるわ』って思ったでしょ」

「心の中読むのやめてくんない?」

「わぁん思ってたんだぁうううぅん…」



と、分かりやすくシュンとすると、「自分で言ったじゃん今のは」という声とともに大きなため息が降って来た。