二色くんと夜のせい





「なにーっ?」



ぱくぱくぱく。だめだこりゃ、全然通じ合わない。


走って二色くんのところに行った方がコミュニケーション楽だよね。わたしも、つい数秒前にひとりで恥かいちゃったから、二色くんと合流したら笑い話にできるもん。



「今!行くから待って二色くんっ」


アオちゃんほど早くはないけど……っていうか多分50mを走ったら平均よりも随分遅いかもだけど、二色くんともしかしたら一緒に帰れちゃうかもって期待を抱いたらいつもより早く走れている気がする。


二色くんがイヤフォンを外して、その場に立ち止まってわたしを待っている。

不格好な走り方でバタバタと足音を鳴らして、二色くんのもとまで。



10歩、5歩、3歩───…




「二色くっ……ぅぎゃっ!」

「っぶな……」