二色くんと夜のせい





でも、二色くんがそう言ってるんだからそうなんだ。多分今後校内ですれ違う時に、先輩がちょっと気まずそうにしていても、二色くんは気づきもしない。

こういうところが、“つめたい”って言われてるんだと思うけど。


「う……そっか」

「うん」

「心中お察しします……?」

「なにそれ」



悲しいけど、二色くんの恋愛事情にわたしがとやかく言う筋合いはないから……うーん、強く生きてください先輩……!


「じゃあね」

「あっ、まって二色くん!」



中庭を去ろうとする二色くんを反射的に呼び止める。

……あれ、しまった、いつもの癖で。

普段からスーパー塩対応を食らっているわたしは高確率で話の途中で逃げられているから、二色くんを引き留めるのが癖になってしまった。