「……はぁあ?」
「二色くん知ってる!?恋って理屈じゃないんだよ!気づいたら恋なの!あっ、言っとくけど一目惚れじゃないよ!?学校ですれ違った時はなんにも思わなかったもん!」
「え、いや、なに?こわい」
「友達になってくれないなら、二色くんが夜が苦手でビビり倒してわたしに抱きついてきたって皆にバラしちゃうもんね!」
このドキドキ、嘘じゃないもん。
わたしだってね、子どもじゃないからわかるんだよ。二色くんに対して感じたこの気持ちが────恋だってことくらい、ちゃんと。
勢いのままに行動しちゃうのはママ譲りの悪い癖。
でも、だけど、この機会逃したからチャンスはないような、そんな気もしたんだもん。