使っていた箒を掃除用具を片付けていると、「ねーね、恋那ちゃんさ」とこばちゃんが思いだしたように言った。
「うん?」
「二色くんと喧嘩したの?」
「え」
あまりに唐突な質問に動きが止まった。そんなわたしはおかまいなしに箒を片付けるこばちゃん。
…びっくりした。
こばちゃんとはクラスメイトとして可もなく不可もない関係だから、今まで掃除中もそんな話題を振られたことはなかったのに。
「……どうして?」
「ん? あ、いや、深い意味はなくて!ただ最近あんまり一緒にいないから、喧嘩したのかなぁって」
喧嘩……だと思われているのだろうか。
そうだったらよかったのにな、とも思うけど、わたしと綺春くんは付き合っているわけじゃないから「喧嘩」という表現をしていいのかすらわからなかった。



