「えっ!? アオちゃん三船先輩と付き合うことになったの!?」
夏休みが一週間後に迫ったお昼休み。
アオちゃんからまさかの───というより想像の5倍速いスピードでたどり着いたゴールイン報告に、わたしは中庭で思わず叫んでしまった。
4人で遊園地に行った日から1か月ほど。
アオちゃんの定休日はことごとく三船先輩に奪われていたから、着実に距離を詰めていい感じになているんだろうなぁとは思っていたけれど……こんなにはやく付き合うことになるとは思わなかった。
「へへ……じつはそうなの」
短い黒髪を耳に掛けた時、アオちゃんのほんのり赤い耳が見えた。
恋する女の子ってかんじがする。今まで見る機会がなかったアオちゃんの新しい顔。
かわいすぎて反則だ。