夏休みが迫る、7月の放課後。



「あ────……やっと終わった」



委員会で6、7月分の広報誌作りの担当を任されていたわたしと隣のクラスの久保(くぼ)くんが、空き教室で放課後の小一時間を共有し始めて一週間。



広報誌は2ヶ月に1回、各学年の広報委員がそれぞれ発行している学年便りみたいなもので、2クラスの広報委員が協力して作業する仕組みになっている。

わたしはB組なので、A組の広報委員である久保くんと協力して作ることになったのだ。


ほとんど毎日この空き教室で広報誌作りに励んでいたこともあって、なんとか明日の締切には間に合わせることができた。