「……って、漫画の見すぎだよねわたし!」
恥ずかしくなって誤魔化すように笑えば、咲くんは「なんで? 恋那らしくていいじゃんか」って、男前すぎる言葉をくれた。
やさしすぎて泣きそうだ。
「綺春くんに言われる日がきたらうれしいね」
「うん……夢のまた夢だけど……」
「わかんないよ。綺春くん、恋那にはけっこう甘いし」
「でも綺春くんから告白される日がそもそも来るとは思えないよ……?」
もし仮にわたしと綺春くんと両想いだったとして、果たして綺春くんから告白してくるなんてことがあるのか。
ぼんやりと考えて、あまりに想像できなくてなんだか笑えた。