二色くんと夜のせい






学校で二色くんを見かける時はいつもどこか眠たそうにしていて、瞳が冷たくて、纏うオーラがきれいすぎて近寄りがたい。


けれど今は、ラフな格好のせいかいつもよりは親近感を感じる。


オフモード二色くん。

やっぱり顔が良すぎて、芸能人説を疑っちゃうな。


……なんて、そんなことを考えるわたしとは裏腹に、二色くんは困ったような、焦ったような、そんな表情でわたしを見つめている。



「猫……」

「猫?」

「…が、いなくなって」

「……え!?」




猫が、いなくなった。


だから薄手のスウェットで慌てて外に出て探している、ということみたいだ。

声が震えていて、不安を感じているのがヒシヒシと伝わった。


夜道が怖いとか二色くんの顔が良いとか芸能人説がどうとか、そんなこと思ってる場合じゃないぞ。