好きな人とふたりきり。
お風呂には入った。家は隣同士だから明日の学校も大丈夫。雨音も、先ほどよりは幾分か静かになったような気もしている。
けれどそんなのは全然重要なことじゃなくて、そんなことよりもっともっと大事な問題がひとつだけ。
───ガチャ。
リビングのドアが開いて、お風呂上りで少々顔が火照った綺春くんが戻って来た。
黒髪は普段見るセットよりしなっていて、クールな綺春くんの雰囲気が少しだけ幼く見える。
大きめのスウェットに、首からかけたバスタオル。
完全オフモードの綺春くんを見るのは当然のことながらはじめてて、それだけで心臓が音を立てた。



