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《や~だいいじゃない青春だぁ~》
「ママぁ……そんな呑気なこと言ってられないんだって……」
《大丈夫よぉ、合意の上なんだから何しても許されるから!》
綺春くんがひとまずお風呂に入ってくると言うので、リビングにひとり取り残されたわたしはママに電話をかけていた。
綺春くんがひとりで心細いからそばにいてほしいんだって。だからこのまま泊まっていくことにする。
そう伝えたところ、ママは「そういうの最高! 羨ましい!」と楽しそうな声で言ったのだった。
実の娘が男の子の家に泊まるというのに、そんなに簡単に送り出して大丈夫なのかとわたしの方が心配になる。
まあ実際、家が隣同士であることと、わたしが綺春くんに片想いしていることをママが知っているということと、ママ自身も綺春くんの顔を知っていてわたし伝手に「かっこよくてかわいくてちょっと素直じゃないけど優しいひと」って認識をしてくれていること。
これらの情報を持っていることが安心材料になっているのだと思うけど。



