『……あ、木嶋さん?』
『えっと、うん、あのっ』
『…俺こそ、今日はありがと』
『いやっ、わたしこそ!ホントに!楽しかったの!』
綺春くんとこうして夜に電話をするのは初めてで、耳元に聞こえる声にドキドキが止まらなくなる。
壁を挟んだ隣の部屋で、綺春くんは今何をしているのかな。
お風呂上り?
チョコちゃんと遊んでるところ?
想像しただけでふふっと笑みがこぼれる。
少しだけたあいもない話をして、「今日いっぱい歩いたし早めに寝たほういいかもね」って綺春くんが言うから、名残惜しいけど「そうだね」って返事をして。



