「木嶋さんも時々不意打ちするよね」
「え?」
「……なんでもない。それより観覧車、どうする?」
綺春くんの言葉は上手く聞き取れず聞き返したけれど、答えを聞く前に質問を返された。
言われてようやくハッとする。
観覧車。せっかく綺春くんとふたりきりで遊園地デートができるはずだったのに、わたしのせいで予定を狂わせてしまった。
スマホで時計を確認すれば、アオちゃんと三船先輩と行動を別にしてから早30分が経とうとしていた。
「あっ……そろそろアオちゃんたち戻って来ちゃうよね!?」
綺春くんがスマホを確認して、「あー…」と声をこぼす。
観覧車は乗車時間が20分くらいだったと思うから、今から乗ったら確実にアオちゃんと三船先輩を待たせることになる。
それはちょっと申し訳ないなぁ……。



