綺春くんをお化け屋敷は遠ざけるために言ったことではあるものの、観覧車に乗りたいのはホントのこと。 観覧車って、漫画やドラマでよくある胸キュンスポットだもん。 頂上でキスしたふたりは上手くいく、とか。そういうのも全部、定番だったとしても期待したくなっちゃうの。 貴重な機会を自分でだめにしちゃうなんて、わたしってホントばかだ。 後悔と綺春くんへの申し訳なさが募り、わたしはベンチでひとりため息を吐いた。 「ねえ、迷子?」 すると、そんなわたしに声がかけられた。