幼馴染の三船先輩すら知らない、綺春くんのひみつ。
とくべつすぎて、大切にしないわけがない。
綺春くんだってこれでもかってくらい知ってるくせに───わたしがきみのことが大好きだってことくらい。
「…バカだね、木嶋さんは」
「褒め言葉に変換しちゃうからね!」
「うん、いーよ? 褒めてるから」
「ううぅぅう好きです」
「知ってる」
そんなやりとりをして一段落ついたところで綺春くんが言ったのだった。
「じゃあせっかくだし行く?」
「え?」
「“独り占めできるのうれしい”から、観覧車がいいんでしょ?」
わたしがさっき言ったばかりの言葉を強調されて、ぽぽぽ…と頬が火照る。
こくり、小さく頷くと、綺春くんは優しく微笑んだ。



