二色くんと夜のせい





なんとか隠し通せたみたいだ。

「じゃああとで」と手を振ってお化け屋敷の方に向かうふたりの姿を見送って、ほっと胸をなでおろす───と。


「木嶋さん、ごめん」


ずっと黙っていた綺春くんがようやく口を開いてそう言った。


「ううん! 大丈夫だよ?」

「…気使わせたから」



申し訳なさそうな声色。わたしが勝手に行ったことだし、全然気にしなくていいのに。


だれだってにがてなことくらいあるし、謝ることじゃない。もともと、綺春くんが夜が苦手なこと、誰にも言わないって約束だったもん。


……それに。



「わたしだけが知ってる綺春くんのひみつだもん! 独り占めできるのうれしいからいいの!」