「恋那」

「あ、アオちゃん!おはよー!」



綺春くんの家に初めてお邪魔したあの日から二週間。

あれから、わたしと綺春くんはそれぞれアオちゃんと三船先輩に連絡を取りあい、アオちゃんの部活が一日おやすみだった土曜日に合わせて遊園地に行く予定を立てたのだった。




今日はダブルデート当日。

楽しみすぎてそわそわして早めに駅についたわたしのもとに、一番最初にやってきたのはアオちゃんだった。



「早いね」

「楽しみすぎて……!でもアオちゃんも早いよ? まだ15分前…」

「恋那は早く行くだろうなと思ったから、ひとりで待つの可哀想かなーって思ってちょっと早めに家出たの」

「アオちゃんそれは愛だ、誤魔化しきれない愛……!」



アオちゃんってばかわいいんだから。わたしのことも良く分かってくれているし……さすが親友。