二色くんと夜のせい




「かっっっわ……」

「……はあ、もー」



後方からため息が聞こえ、振り向くと、ティーカップがふたつ乗ったトレイをテーブルに置いた綺春くんが呆れた瞳でわたしを見ていた。


「椿の家で昨日も見たじゃん」

「昨日見てないやつの方が圧倒的におおいよ!?ベイビー綺春ありがとう南無」

「なにそれ……」



だってだって、ホントに尊いんだもん。

何度見ても、どこを見ても、最終的に一番つよく残る感情は「好き」だから。きらいなところがひとつもない。

ねえ、これってホントにすごいことじゃない?