あのときのルナちゃんの眩しい笑顔が、どうしても忘れられない。

まるで昨日のことのように脳裏に焼きついていた。



「……わかってるよ」


合ってない、って。

そんなことわかってる。



「わたしがいちばんわかってる」


だけど、どれだけ悪く言われても、雑に扱われても。

わたしはルナちゃんたちを嫌いになれなかったし、離れるのだってできなかった。


それはきっと、わたしが弱いから。


ルナちゃんたちを信じたいという気持ちもある。

だけど、それとは別に


……ここで離れたらわたしには誰もいなくなる、って。

そんな気持ちがわたしの心を雁字搦めにしていた。




「……わりーな。余計なこと聞いちまって」


わたしが押し黙ったから、さすがにまずいと思ったのか。

堂くんがすこしだけ、ほんのすこしだけ申し訳なさそうに謝ってくれた。


わたしもそこまで深刻にはしたくなくて、ぱっと笑顔を向ける。