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『あーその髪色、違反じゃないの?』

『え……そう、かな』

『それ地毛?てか目の色も変わってんねー』


ルナちゃんはわたしのとなりの席だった。

はじめて話しかけられたとき、わたしは緊張していて。

人見知りせず話しかけてくれるルナちゃんに笑顔を返すのでせいいっぱい。



『変かな、この髪……』


わたしの髪や目はすこし人と違っていた。

だから小さい頃から軽くコンプレックスで、そのときも隠すように髪を手で抱きしめた。


……んだけど。



『なんで?いいじゃん!うちは好きだよ、その髪!』

『えっ……』

『名前、なんだっけ?うちは葛西(かさい)ルナ』

『あ、安藤みくるっ……!』

『へーみくるって言うんだ?めずしい名前してんね』


ルナちゃんはものめずらしそうにわたしの全身をくまなく見たあと、にっこりと笑った。





『友だちになろうよ、みくる。うちのことはルナでいいから!ね?』