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はっと我に返る。
さっきまでいた堂くんの姿は、ない。
そのかわり目の前には棗くんがいた。
「びっ、くりした……一瞬心臓とまった」
なぜか立ちあがっているわたしを見あげ、目を丸くさせている。
「え。えっ、……え?」
なにが起こったのかわからなくて、わたしも目をぱちくり。
辺りを見回すと、どうやらここは自分の教室だとわかった。
手にはシャーペンを握りしめている。
……そういえば。
放課後、居残りして計画書を書いてたんだった。
きっとその途中で寝ちゃって、夢を見てたんだ。
ゆめ……夢、かぁ。
顔をおおいながら、すとんと腰を下ろす。
寝言を叫んでしまったことも恥ずかしいけど、夢に見た内容も同じくらい恥ずかしかった。



