そんな日が1週間つづいた。



「おはようみんな」

「んー……あ、今日マリトッツォ食べにいこーよ」


もちろんわたしに言われたわけじゃない。

教室に入った瞬間、しんと一瞬だけ空気が止まる。


そんななかを小さくなりながら歩いていってルナちゃんたちに挨拶をしても、ちらりと見られただけですぐに仲間内の会話に戻ってしまう。


わたしの入る隙はどこにも残されてなかった。



しょうがないから早めに席について、かばんの中身を机の中に入れていく。



どうしよう。

その5文字がわたしの頭のなかを支配していた。


女子たちにハブられるのは百歩譲ってまだ我慢できる。嫌がらせをされてないだけマシだった。

だけどルナちゃんたちに無視されるのはどうしても我慢できなかった。


誤解を解きたい。

けれど、話しかける勇気もすべもない。


今日もまたひとりで過ごさなきゃいけないんだ。


そう考えると、くらりとめまいがした。