ハーランツさんの問いかけから、状況は理解できた。彼は緊急事態と判断して、容赦なく城の扉を蹴破る。
そして、城内へ駆けだそうとした、そのときだった。
「止まれ!」
威圧感のある低い声が辺りに響く。声の主は、オルデン団長だ。後ろには剣を携えたイグニス副団長もいる。
実力を認めたかつての仲間の登場に、つい足が止まった。
「お前たちもここに来ると踏んでいた。闘技場では逃したが、今回は容赦しないぞ」
団長の視線は、獲物を狙うライオンのごとく鋭い。
私たちが研究所で情報を仕入れてから、ハーランツさんの背に乗って飛んできたため、あまり時間は経っていないはず。
王都からアルヴ国まで馬車で飛ばしてもこんなに早く到着はしないはずだと、タカを括っていた。
どうやら、円卓の騎士達は仕える暴君の身を守るため、アルヴ国内で待機していたらしい。こちらは、情報をもとに、まんまとおびき寄せられてしまった構図だ。
隣で、ハーランツさんが耳打ちする。



