話を聞けば、長年命を狙われており、巧妙で悪知恵の働くザヴァヌ王は、その機を虎視眈々と狙っているようだ。
まさか、暴君の野望が不老不死の魔力を手に入れることだったとは。幸せな祝賀会を私欲のために利用するとは許せない。
彼が数百年生きながらえてしまえば、ヨルゴード国どころか、世界が悪に乗っ取られてしまう。
「あなたが時計塔で暇つぶしをせずに帰っていれば、あんな騒ぎにはならなかっただろ」
「自分で同伴させておいて何を言う。私がもし仮面舞踏会の会場にいれば、さらに被害が出ていたかもしれないんだぞ。女と踊るより月夜の風情を求めた私を褒めて欲しいくらいだ」
バチバチの親子喧嘩が始まるかと危惧したが、軽い言い合いは彼らなりのコミュニケーションであるようだった。
エヴィニエ王は、頬杖をついたまま続ける。
「ザヴァヌの動向には私も目を光らせておくが、噛みつくタイミングは見極めろよ? 誰に似たんだか、お前は血の気が多いからな。そうそう何度も息子のフォローをしてやれるとは限らない」
「ご忠告どうも。言われずとも、六年忍んできているんだ。もうしばらく味方の騎士として欺いてみせるさ」



