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「世話になった。王族なんて面倒だと思っていたけど、傷が治りやすい血を受け継いだのは唯一良かったよ。もう当分会わないだろうが、息災でな」
「相変わらず可愛くないね。ミティアさん、愚息に飽きたら記憶を消してやっておくれ」
時計塔の崩壊から一週間経ち、ハーランツさんの傷が塞がって体力が戻った頃、玉座で足を組むエヴィニエ王は、優雅に肘掛けに頬杖をついて笑っている。
似たもの同士だと思っていたけれど、こうして会話しているのを見ると容姿だけでなく遠慮ない発言までそっくりだ。
ハーランツさんに、なぜそんなにも歩み寄らないのか聞いたところ、「あの男はデリカシーがない。人の心の機微を察する気もなければ、達観して正論ばかりぶつけてくる」と眉を寄せられた。
たしかに、そんな一面を覗いた気がするけれど、悪い人ではないと思うんだけどな。
「そうそう、ヨルゴード国の紙面に愉快な記事が載っていたぞ」
エヴィニエ王の合図で小鳥がくわえてきた新聞を受け取ると、見出しには驚愕の文字が並んでいた。
『国交断絶! ナラエラ国の信用失墜』
「世話になった。王族なんて面倒だと思っていたけど、傷が治りやすい血を受け継いだのは唯一良かったよ。もう当分会わないだろうが、息災でな」
「相変わらず可愛くないね。ミティアさん、愚息に飽きたら記憶を消してやっておくれ」
時計塔の崩壊から一週間経ち、ハーランツさんの傷が塞がって体力が戻った頃、玉座で足を組むエヴィニエ王は、優雅に肘掛けに頬杖をついて笑っている。
似たもの同士だと思っていたけれど、こうして会話しているのを見ると容姿だけでなく遠慮ない発言までそっくりだ。
ハーランツさんに、なぜそんなにも歩み寄らないのか聞いたところ、「あの男はデリカシーがない。人の心の機微を察する気もなければ、達観して正論ばかりぶつけてくる」と眉を寄せられた。
たしかに、そんな一面を覗いた気がするけれど、悪い人ではないと思うんだけどな。
「そうそう、ヨルゴード国の紙面に愉快な記事が載っていたぞ」
エヴィニエ王の合図で小鳥がくわえてきた新聞を受け取ると、見出しには驚愕の文字が並んでいた。
『国交断絶! ナラエラ国の信用失墜』



