次の日、目が覚めると体が重たかった。


いつも痛みで起き上がるのも辛いけどそれとは違う感じ…頭も少し痛い。


昨日あの後ずっと雨に打たれていたせいかな、なんて思いながら早くお風呂に入らなかった機能の自分に後悔した。


でも、そんなに酷くないから大丈夫かな?


「いってきます」


昨日帰りが遅くてまだ眠っている悠斗さんにそう告げて家を出た。


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今日は授業に出ようと思って1限目から参加したのはいいけど、だんだん風邪が酷くなっている気がする。


何でこんな時に授業に出ようって思ったんだろう…いつも出ないのに。


「はぁ…」


やっと4限目が終わり、昼休みを告げるチャイムが鳴る。


座っているのも辛くなってきた…


保健室に向かうため、重い体を引きずるように教室を出た。


私の教室が3階にあって、保健室が1階の端にあるから結構距離がある。


階段降りるのも辛いなぁ…


グラッ


階段に足をかけた時、ちょうど酷い目眩がして体が落ちていくのを感じた。


落ちた時の痛みを予想して思わずぎゅっと目をつぶるけど、いつまでたっても痛みは襲ってこなかった。


不思議に思って重い瞼を開けると、焦ったような類の顔が目に映った。


「類…?」


「大丈夫か?!」


どうやらギリギリのところで類が受け止めてくれたらしい。


「はい…ありがとうございます」


「マジで焦った。急に落ちてくるし…」


「ごめん、なさい…」


喋るのも辛くなってきた…


「体めっちゃ熱いじゃねぇか…とりあえず行くぞ」


類は私を抱きかかえたままどこかへ向かった。


前もあったよねこんなこと…


ていうかこれ保健室向かってないよね?


でも抵抗する元気もないし、もういいや…


いつもは恥ずかしいお姫様抱っこだけどなんだか今日は少し落ち着く。


類の体温が心地よくていつの間にか私は眠ってしまった。