とある先輩の、歪んだ狂愛。





そんな先輩が好きだったから。


わたしはいつの間にか冗談が言えるようになって、ボケれるようになって。

冷淡ロボットをカチャカチャ改造してくれた人。



「わたし……いじめっ子になります」



友達にも、恋人にも。

それを望むことはおこがましいと言われて周りに馬鹿にされるのなら。

だったら望まない。


そんなのはやめて、わたしはあなたになる。



「先輩のような人に…なりたいんです」



いじめられる側がいじめる側になるなんて、ちゃんちゃらおかしい。

笑ってしまう。

けど、わたしは先輩のような人を目指したい。



「それが…わたしが見つけた自分の守り方です」



麻痺してるって言われて。

自分で守れって言われて、でも方法が分からなくて。

だから耐えて耐えて我慢するっていつかに言って。


でもそんなの、つらいだけだった。



「…今までいじめてきた奴らに復讐でもするの?」


「違います。いじめられてる子をいじめるんです」