【完結】最高糖度のキミが好き




 日野くんが低く掠れた声で囁き、ぎゅっと縛り付けるように私を抱きしめた。これは、えっと、私の願いが叶ったのか、それとも、彼の願いが叶ったのか、どっちもなのか。どっちだろう。



 何かまだよく分からないし、実感も沸かない。なんだか取り返しのつかないことをしてしまったような気もするし、何かが終わって、始まってしまったような気もする。



「死んでもずーっと、離れないからね」



 だけど目の前にある日野くんのうっとりとした微笑みに、これから先、ずっと彼にご飯を作れるならいいかと、私は混乱するまま彼の背中に手を回したのだった。



 日野くんが私を好きだと分かってから、約一か月。



 秋の旬は徐々に、冬の旬へと移り変わってきた。そして今日も私は彼にご飯を作り、一緒に夕ご飯を食べている。美味しそうな香りを纏って煮える鍋を囲んで。



 そう、今日の献立は鍋だ。塩気のきいた鮭とぷりっとした海老を主軸に、新鮮な白菜、春菊、大根、人参たち、そして白滝とお豆腐でカロリーをセーブしつつ、まいたけとしいたけ、そして変わり種にコーンも入っている、石狩鍋風のみそ鍋だ。