「五十嵐ー、ちゃんといるかー」
担任の先生の声だ。
消灯時間前の点呼に来たのかもしれない。まずい。とりあえず行かなければ。
私は「隠れててね!」と伝えてから日野くんの横をすり抜け、玄関にあった彼の靴を急いで靴箱に隠し扉を開く。
「なんだ、そんな慌てで出なくてもいいんだぞ。どうせ部屋にいるかの確認なんだから」
「は、ははは」
半ば飛び出るように扉を開いた私に、先生は怪訝な目を向けた。そして私の背後……部屋の中の見えるところを確認すると「あ」と何かを見つけた様子で呟いた。
「あれ……」
先生の声色に心臓が激しく鼓動する。



