「えっと……」 「じゃあ、デートの続きして。イルカ見よ?」 手を引かれるまま私は日野くんに連れられ観客席へと向かっていく。彼はなんだか機嫌が良さそうだ。一緒に観客席へ歩いていくと、彼は「あ」と思い出したように呟く。 「日野くん?」 「五十嵐さん、足元気を付けてね。なんか今滑りそうになったからさ。五十嵐さん道連れにするとこだった」 「うん、ありがとう……。えっ」